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ニュース&イベント: 知的財産関連情報

AIベンダーと企業データを共有することに伴う潜在的リスク

9.24.26
関連業務分野 知的財産テクノロジー

文書の分析、ワークフローの自動化、ビジネス上の知見の生成などを目的として、第三者であるAIプラットフォームを利用する企業が増えるにつれ、多くの企業が自社の最も重要な資産である自社独自のデータをベンダーに提供することが見受けられるようになりました。こうしたツールは業務効率を大幅に向上させる可能性がありますが、企業はアップロードされた情報がその後どう扱われるのかを理解しておく必要があります。ベンダーの利用規約によっては、企業データが保持され、AIモデルの改善に使用されたり、下請け業者と共有されたり、あるいは複数の法域にまたがって保存されたりする可能性があります。たとえベンダーが秘密保持を約束していたとしても、適切な契約上の保護措置が講じられていなければ、企業は営業秘密、機密性の高い事業情報、顧客データ、知的財産などを流出させるリスクにさらされることになります。

特に知的財産への影響は重大なものとなり得ます。営業秘密の保護は、一般的に、秘密を維持するための合理的な措置を講じているかどうかが重要です。もし適切な制限を設けず機密情報を第三者であるAIプロバイダーに広く共有した場合、営業秘密としての保護が損なわれたのではないかという疑義が生じる可能性があります。さらに企業は、AIが生成した成果物の所有権は誰にあるのか、アップロードされたデータについてベンダーが何らかの権利を取得するのか、そして顧客情報を将来のモデルの学習に使用しないことにベンダーが合意しているか、といった点も慎重に検討すべきです。規制業種に属する事業を行う企業は、AIシステムを通じて機密情報が処理される際に適用されうる、プライバシー、サイバーセキュリティ、データガバナンスに関する義務についても考慮する必要があります。

AIを活用したサービスを導入する前に、企業はデータの所有権、利用許諾範囲、データ保持に関する施策、セキュリティ管理体制、補償条項、秘密保持義務などに重点を置いて、ベンダーとの契約内容を慎重に精査すべきです。導入段階で十分に検討を行うことで、AIのメリットを享受しつつ、意図しない情報開示、知的財産権の喪失、あるいはデータやモデルの成果物をめぐる将来的な紛争のリスクを最小限に抑えることができます。AI技術やそれを取り巻く法的リスクは絶えず変化しているため、近時、AIベンダーとの契約の見直しを実施していない企業は、改めて確認を行うことをお勧めします。

本記事の内容についてご質問がございましたら、著者、または増田・舟井・アイファート・ミッチェル法律事務所の知的財産テクノロジー・部門のメンバーまでお問い合わせください。

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