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米国商務省は、鉄鋼およびアルミに対するトランプ関税の適用除外のための新たな手続きを輸入者に提示

3.21.18
関連業務分野 商事/競争/取引

今週、米国商務省産業安全保障局(BIS)は、鉄鋼およびアルミニウムの輸入に課せられた非常に高額な関税から特定の製品を適用除外とするための米国内の利害関係者による除外申請を受理し始めた。この新たな製品別適用除外手続きに関しては、5月18日まで一般からの意見を募っており、商務省が今年後半に当該手続きのいくつかの側面を変更する可能性がある。

3月19日以降、特定の個人もしくは団体においては、該当する鉄鋼またはアルミ製品に対する「除外申請」の提出が認められている。BISが除外申請を認可する際の要件には以下が含まれる。

  • 申請者は米国内に所在していること。
  • 申請者は、トランプ大統領の3月8日付大統領布告に記載されている鉄鋼またはアルミ製品を米国内での「商業活動 (business activity)」に使用していること。
  • 申請者は、BISが承認した指定フォームを利用していること。
  • BISにおいて、申請者が当該関税からの適用除外を望む製品が、(1)米国内で十分かつ合理的に入手可能な量で生産されていない、(2)米国内で十分なクオリティ(質)で生産されていない、または(3)特定の国家安全保障を考慮した場合に適用除外を正当化することができる、と判断されること。

BISの暫定規則は、製品別の適用除外のみを取り扱うものである。鉄鋼およびアルミの輸入に関する国別の適用除外は、大統領によって承認される必要があり、また外交ルートを通じた交渉が必要となる。3月8日付大統領布告に記載されたいずれかの鉄鋼またはアルミ製品を利用する米国内の各事業者は、自らの除外申請を提出する必要がある。同じ製品に対する当該関税の適用除外を認められた事業者が存在するからといって、それが別の事業者による輸入にも該当するわけではない。

現時点においては、米国内の事業者によるBISへの除外申請の提出期限は設けられていない。しかしながら、BISは各申請の処理に90日程度を要すると予測している。各申請は、反対意見を含めて一般の人々からの意見を募ることができるよう公示される。なお、当該関税は3月23日付で施行されるため、輸入者は、BISにおいて除外申請を認可することができると評価されるかなり前から、該当する鉄鋼およびアルミ製品に対し新関税を支払うこととなる。当該関税の適用除外を認められたこれら輸入者への関税の払戻しの可能性については、現在議論されているが、本暫定規則には記載されていない。

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