米国上院の法案S.915および米国下院の法案H.R.2128、総称して「不動産投資および雇用促進法(以下、「本法」)」として知られる審議中の法律は、1980年の外国人不動産投資税法(FIRPTA)における海外投資を改正しようとするものです。FIRPTAが、不動産物件の価値、および外国人(非居住外国人、外国企業を含む)による不動産購入の決定に影響を及ぼす可能性を有するのは、FIRPTAに基づき米国投資不動産の処分時に当該物件の外国人所有者へ課せられる税負担に起因します。現行法上、法文上定義される不動産保有会社(REITを含む)の公開株式の処分については、当該株式の売主である外国人株主の株式保有率が5%以下であって、かつその処分が特定期間内であることを条件に、FIRPTAの源泉徴収税の適用対象外とされます。本法は、このFIRPTAの適用例外の範囲を、そのような株式を10%まで保有する場合における持ち株の処分にまで拡大することを目的としています。また、本法は、外国人年金基金が保有する米国不動産に関する権益の処分ついても、FIRPTAの適用例外とすることを提案します。
注目すべきもう一つの特徴として、本法は、適用除外とされない処分に課される源泉徴収税率を10%から15%へ増税することを提案します。専門家は、本法が米国連邦議会の両院を通過し、本年中に法制化される見込みは良好であるとの見解を示しており、本法の米国不動産業界へ与えるプラスの影響可能性につき楽観視しています。
本法改正の進捗状況については引き続きご報告する所存です。その間何かご質問がございましたら、当事務所の不動産部門所属弁護士までEメール(下記ご参照)または電話(Tel: 312-245-7500)にてお気軽にお問合せ下さい。
ディビッドアレキサンダー: dalexander@masudafunai.com
キースグロービー: Kgroebe@masudafunai.com
ティモシーハマースミス: Thammersmith@masudafunai.com
山本慎也: Syamamoto@masudafunai.com
© 2024 Masuda, Funai, Eifert & Mitchell, Ltd. All rights reserved. 本書は、特定の事実や状況に関する法務アドバイスまたは法的見解に代わるものではありません。本書に含まれる内容は、情報の提供を目的としたものです。かかる情報を利用なさる場合は、弁護士にご相談の上、アドバイスに従ってください。本書は、広告物とみなされることもあります。