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ニュース&イベント: Immigration Monthly Updates

ビジネス移民法ニュース(2026年10月号)が発行されました。

10.26.26
関連業務分野 移民法

米国司法省(DOJ)、米国労働省(DOL)、および雇用機会均等委員会(EEOC)、数百万ドル規模の和解金やPERMプログラムからの雇用主の参加資格停止措置を通じて、同プログラムに関するコンプライアンスの執行を強化

米国司法省(DOJ)、米国労働省(DOL)、および雇用機会均等委員会(EEOC)は、労働認定(PERM)プログラムにおける雇用主の採用慣行に対し、連邦政府による監視強化姿勢を明確にする2つの重要な執行措置を発表しました。これらの措置は、PERMにおける採用活動で障壁を設けることで米国人労働者を差別したとして当該機関が特定の企業に対して提起した申立てに関し、2026年10月に発表された和解です。

2026年10月16日、DOJおよびDOLは、カリフォルニア州に拠点を置くテクノロジー企業であるCloudera, Inc.との和解を発表しました。同社は、PERMにおける採用活動において、適格な米国人労働者を差別したとの申立てを受けました 。 政府の調査によると、Cloudera社は、自社の求人サイトにPERM対象職の求人情報を一般向けに掲載する代わりに、外部アカウントからのメッセージを受信できない別のメールアドレスに応募者を誘導し、事実上、米国人労働者が選考対象とならないように手配していました。 和解内容には、PERMプログラムへの2年間の参加停止、影響を受けた米国人労働者への140万ドルの補償金の支払い、60万ドルの民事制裁金、手続要件および報告義務が含まれています。

さらに、そのわずか数日後の2026年10月20日、DOJおよびEEOCは、PERMにおける採用活動での差別的行為に関する同様の申立てをめぐり、Instacart社との間での500万ドルの和解を発表しました。両機関は、同社が求人する他の職では一般的にオンラインでの応募を受け付けているにもかかわらず、PERM対象職に限っては米国人労働者に対して郵送による応募を義務付けことで、多くの米国人応募者がPERM対象職の応募期限に間に合わず、選考から漏れたと主張しました。本件の和解内容には、影響を受けた応募者への最大400万ドルの補償金および100万ドルの民事制裁金の支払いのほか、同社における採用手順を改善、PERM対象職へのオンライン応募の提供、従業員向けのトレーニングの実施、および監視強化・報告義務の遵守が含まれています。

上記の執行措置は、雇用主が誠実に採用活動を行い、その手順が米国人労働者に違法な不利益を与えないようにしなければならないことを意味しています。また、重要な点として、DOJは、単に外国人の永住権スポンサーシップに関連して採用活動が行っているという理由だけで、雇用主が米国人応募者に追加の応募要件を課したり、その他不利益な扱いをしてはならないと強調しています。PERMプログラムに関する規制に違反した場合、多額の罰金・補償金の支払義務、監視強化、およびPERMプログラムからの排除といった結果を招く可能性があるため、雇用主は、応募手順、求人情報へのアクセスのしやすさ、応募者の選考、および採用結果の記録など、自社のPERMプログラムにおける採用活動を慎重に見直すべき必要があります。

トランプ政権、大手テクノロジーおよびITコンサルティング企業に対しPERMプログラムへの参加を一時停止

2026年10月8日、トランプ政権は、雇用ベースの移民プログラムを対象とした抜本的な執行措置を発表しました。同政権は、Adobe、Capgemini、Cognizant Technology Solutions、HCL Technologies、Infosys、Microsoft、Tata Consultancy Services、およびWiproの大手テクノロジーおよびITコンサルティング企業8社に対し、PERMプログラムへの参加を一時停止しました。

同政権の担当官は、当該措置は、これらの企業が外国人労働者に過度に依存し、解雇や人員削減を通じて米国人労働者の雇用機会を減少させているという主張に基づくものであるとしています。これらの企業は、引き続き同政権による審査および調査の対象となります。

PERM手続きは、ほとんどの雇用ベースのグリーンカード(永住権)申請案件における最初のステップです。雇用主は、外国人従業員の永住権申請のスポンサーとなる前に、所定の採用手順を実施し、当該職位において、かかる外国人従業員が適切な能力および就労意欲を持っていることで適格性を満たし、かつ雇用可能な米国人労働者が存在しないこと、さらにかかる外国人労働者の雇用が同様の職務を遂行する米国人労働者の賃金や労働条件に悪影響を及ぼさないことを立証しなければなりません。

当面の影響:

今回の発表は、雇用主と外国人労働者の双方に以下のような重大な影響を及ぼす可能性があります。

  • PERMプログラムへの参加を一時停止された雇用主は、新たなPERM労働認定申請を提出することができなくなります。
  • DOLは、当該措置の対象となる企業に関連する審査中のPERM申請を一時保留するとしています。
  • 現在H-1Bビザのもとで就労している従業員には即座の影響はなく、H-1Bビザプログラム自体に変更はありません。
  • しかし、多くのH-1Bビザ保持者は、H-1Bビザの標準的な6年という期限を超えて滞在期間を延長する上で、PERM申請の手続きに依存しています。PERM申請の遅延や提出不可により、法定の永住権取得要件を満たすことができない場合、滞在期間の延長資格を失う可能性があります。
  • 今回の発表は、認可済みのI-140移民嘆願、永住権保持者としての在留資格への変更申請、または全手続き完了済みの雇用ベースの永住権申請案件には特に影響を及ぼしません。
  • PERMプログラムへの参加を一時停止の対象されている雇用主の従業員は、永住権申請を継続することができる他の雇用主への転職など、代替的移民戦略を検討する必要があるかもしれません。

当該措置は、第2次トランプ政権が始まって以来、雇用ベースの移民に対する最も重大な制限の一つです。同政権は、国内最大手のテクノロジー企業やITコンサルティング企業数社に対するPERM申請の受付および審査を停止することで、高度な技能を持つ外国人労働者が一時的な就労ビザから米国永住権保持者へと移民ステータスを変更するための主要な経路を遮断しています。

留学生のキャンパス外での就労許可を推奨する大学に対する手数料案

米国国土安全保障省(DHS)は、「甚だしい濫用事例(egregious cases of abuse)」および「詐欺目的で現行のOPT規制を悪用する手口(schemes to exploit the current OPT regulations for fraudulent purposes)」を理由に、大学がF-1ビザの留学生に対して特定の形態の学外就労許可を推奨する際、政府に対する多額の手数料の支払いを義務付ける新たな体系を提案しました。

2026年10月8日に公表された規則案によれば、DHSは、大学が留学生に対してオプショナル・プラクティカル・トレーニング(OPT)を推奨するたびに70,000ドルの手数料を、また24ヶ月間のSTEM OPT延長を推奨するたびに30,000ドルの手数料を課すことになります。 この提案は、大学が指定学校担当者(DSO)を通じて学生の適格性を認定するものの、OPTを推奨する際、政府に対して手数料を支払うことのない現行の制度からの大幅な変更を意味します。

OPTは、長年にわたり、F-1ビザの学生が専攻分野に直接関連する実務経験を積むことを可能にしてきた制度であり、ほとんどの留学生は、卒業後に最大12ヶ月までOPTを認められます。また、 科学・テクノロジー・工学・数学(STEM)の分野で学位を取得した学生は、STEM OPT延長プログラムを通じてさらに24ヶ月間の就労許可を取得することができ、その結果、合計で最大36ヶ月間の就労許可が得られることになります。

現在提案されている手数料が確定した場合、多くの留学生を受け入れている大学、特に多数のSTEM学生を受け入れている研究機関に多大な影響を与える可能性があります。当該提案により、大学が学生にOPTを推奨しなくなり、管理コストが増加するほか、留学生にとって米国大学への留学の魅力が低下するという批判的な意見がある一方で、プログラムの健全性を強化し、就労許可プログラムの悪用を防ぐために、この手数料は必要であると本提案を支持する意見もあります。

本提案は現在、パブリックコメント期間を含む連邦規則制定手続きの対象となっているため未発効ではあるものの、本稿執筆時点で3,000件以上のパブリックコメントが寄せられています。

大学に対する新たな調査

2026年10月8日、トランプ政権は、J-1交換訪問者ビザプログラムの不正利用の疑いについて、9つの大学に対する調査を開始すると発表しました。対象となった大学には、ハーバード大学、スタンフォード大学、イェール大学、アリゾナ州立大学、ブラウン大学、ピッツバーグ大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、カリフォルニア工科大学(Caltech)、カリフォルニア大学デービス校(UC-Davis)が含まれます。

同政権は、これらの大学がJ-1ビザプログラムを、本来の文化的・教育的交流という目的の範囲を超えて利用し、米国の労働者を置き換えたり、雇用ベースの永住権申請を回避する目的で利用されていたりする可能性があると主張しています。この調査は、高等教育機関や研究機関が利用する一時的な滞在を目的とするビザプログラムに対する監視を強化するための、より広範な取り組みの一環といえまdす。

J-1交換訪問者ビザプログラムは、大学や教育病院(teaching hospitals)により広く利用されており、学生、客員教授、研究学者、短期研究者、専門家、および大学院医学教育やレジデント(研修医)プログラムに参加する医師など、幅広い外国人を受け入れるために活用されています。多くの大学が、学術研究、国際協力、および外国の医学部卒業生の研修を支援するために、このプログラムに大きく依存しています。

TPS指定およびパロール(仮滞在許可)プログラムの現状

当事務所発行の『ビジネス移民法ニュース(2026年7月号)』で解説した通り、複数の国に対して、一時的保護資格(Temporary Protected Status: TPS)プログラムが終了したり、または終了が予定されたりしています。雇用主は、影響を受ける従業員を特定し、就労許可の有効期限をモニタリングするとともに、Form I-9(就労資格証明書証)の記録を適時更新する必要があります。TPSに基づく就労許可を失う従業員は、可能な限り早急に代替オプションを検討すべきです。

以下の表(2026年10月21日時点の情報)は、TPS指定の状況および関連する就労許可の有効期限をまとめたものです。これらの日付は雇用に即座に影響を及ぼす可能性があるため、雇用主は従業員の記録を確認し、有効期限の執行に備えた計画を策定する必要があります。

TPSプログラム

現状

就労許可の有効期限

ビルマ(ミャンマー)         

終了

2026年8月3日以降、就労許可は認められません。

エルサルバドル        

有効

就労許可に関し、米国移民局(USCIS)からの正式な発表は今のところありません。

これまで、有効期限が2025年3月9日、2024年6月30日、2022年12月31日、2021年10月4日、2021年1月4日、 2020年1月2日、2019年9月9日、または2018年3月9日と記載された労働許可証(EAD)について、受益者がEADの延長を認めるUSCISからの通知を保持している場合、その有効期限は2026年9月9日まで延長されました。

2026年9月9日、DHSはTPSの延長を発表しました。DHSが正式な決定を発表次第、2026年9月9日の有効期限は延長されることになります。DHSは決定の発表時期についての情報を提供しておらず、これにより雇用主においてはI-9および就労許可の確認に関する問題が生じています。

エチオピア

終了

2026年2月13日以降、就労許可は認められません。

ハイチ

終了

2026年7月27日以降、就労許可は認められません。

ホンジュラス

終了

2025年9月9日以降、就労許可は認められません。

レバノン

有効でるものの、2026年11月26日に失効予定

EADは2026年11月27日まで自動的に延長されています。

ネパール

終了

2026年2月9日以降、就労許可は認められません。

ニカラグア

終了

2026年2月9日以降、就労許可は認められません。

ソマリア

終了

2026年8月14日以降、就労許可は認められません。

南スーダン

終了

2026年8月6日以降、就労許可は認められません。

スーダン     

有効

EADは2026年10月19日まで自動的に延長されました。

2026年10月19日、DHSは、スーダンに絡むTPSに関して間もなく何らかの決定を発表すること、またそれまでの間、TPSに基づき米国に滞在するスーダン人は引き続き就労許可を有することを同省のウェブサイト上で発表しました。DHSは決定時期についての情報を提供しておらず、これにより雇用主においてはI-9および就労許可の確認に関する問題が生じています。

シリア

終了

2026年7月27日以降、就労許可は認められません。

ウクライナ

有効

EADは2026年10月19日まで自動的に延長されました。

2026年10月19日、米国国土安全保障省(DHS)は、ウクライナに絡むTPSに関して間もなく何らかの決定を発表すること、またそれまでの間、TPSに基づき米国に滞在するウクライナ人は引き続き就労許可を有することを同省のウェブサイト上で発表しました。DHSは決定時期についての情報を提供しておらず、これにより雇用主においてはI-9および就労許可の確認に関する問題が生じています。

ベネズエラ

終了

ベネズエラの2021年TPS受益者の就労許可は、2025年11月7日に終了しました。

ベネズエラの2023年のTPS受益者の就労許可は、2026年10月2日に終了しました。

イエメン

終了

2026年7月19日以降、就労許可は認められません。

いくつかのパロールプログラムも引き続き利用可能であるものの、その中には運用上の制限や係属中の訴訟に直面しているものもあります。

パロールプログラム

現状

就労許可の有効期限

ウクライナ支援(Uniting for Ukraine)

新規の受益者や新規受け入れについては停止中。

既存の受益者によるパロール更新は対応中。

2025年1月20日付の大統領令「国境の安全確保(Securing Our Borders)」に基づき、USCISはI-134A申請書の一時停止および保留措置を講じています。

パロールは最長2年間を許可される場合がありますが、自動的に延長されることはありません。現在有効なEADは、有効期限まで就労許可として有効です。

アフガニスタン人向けパロールプログラム(Afghan Parole Programs)

新規の受益者または入国者については停止中。

既存の受益者については、継続中の訴訟(Dorcas International Institute of Rhode Island, et al. v. United States Citizenship and Immigration Services, et al., 26-cv-00132-JJM-PAS (D.RI.))の結論が出るまでは有効。

現在有効なEADは、有効期限まで就労許可として有効です。

券面上失効した(c)(11) EADおよび、同(c)(11)カテゴリーに基づく就労許可申請の受領通知書(Form I-797C)がある場合は、Form I-797Cに記載された日付まで就労許可が付与されます。Afghan Re-Parole FAQs | USCIS参照

Military Parole in Place

有効

EADは、原則、取り消されない限り、有効期限まで有効です。

家族再統合プログラム(FRP)パロール(Family Reunification Program Parole)

新規申請については終了。

既存の受益者は、現在、Svitlana Doe v. Noem, No. 25-cv-10495における仮差止命令によって保護されています。

2026年1月25日、マサチューセッツ地区連邦地方裁判所は、Doe 対 Noem 事件において、これらの個人の法的地位および就労許可を取り消そうとする DHS の取り組みを停止させる仮差止命令を下しました。

裁判所は、連邦官報(Federal Register)に掲載されたものの、8 C.F.R. § 212.5(e)(2)(i)に定められた「書面による通知」の要件を満たしていなかったため、政府がパロール対象者に対して終了を適切に通知しなかったと判断しました。

USCISは、裁判所の命令に従い、連邦官報の公示に基づき個人に送付されたパロール終了通知は執行停止となり、したがって現在は無効となっていることを明らかにしました。影響を受ける個人は、仮差止命令が有効である間、当該通知に記載された情報を無視してもよいとされています。

TPSおよびパロールプログラムの状況は、当局の措置や訴訟を通じて変化し続けています。したがって、雇用主は、コンプライアンスを継続的に遵守し、職場での混乱を回避するため、これらのプログラムの動向を注視するとともに、有効期限前に余裕を持って就労許可に関する書類を確認する必要があります。

*上記以外の移民法ニュースに関しては、英語版をご参照ください。

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