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ニュース&イベント: Immigration Monthly Updates

ビジネス移民法ニュース(2026年4月号)が発行されました。

4.27.26
関連業務分野 移民法

米国労働省(DOL)、H-1B、H-1B1、E-3ビザ、およびPERMにおける賃金基準の大幅な引き上げを提案

2026年3月27日、米国労働省(Department of Labor: DOL)の雇用訓練局( Employment and Training Administration: ETA)は、H-1B、H-1B1、E-3ビザ、または外国人労働認定プログラム(PERM)を申請する外国人労働者に求められる賃金基準を引き上げる規則制定案(notice of proposed rulemaking; NPRM)を公表しました。当該規則案は、2026年5月26日までに寄せられる一般からのコメントをDOLで検討・審査した後に最終化されます。最終規則には施行日が規定され、裁判所が本規則の施行を遅延させない限り、通常、発行から30日後が施行日となります。

なぜDOLは本規則を提案するのか?

DOLは、現行の賃金算定方法では、実際の相場を下回る賃金となることから、雇用主が積極的に外国人労働者を雇用したり、または相場を下回る金額で米国人労働者の賃金を設定したりする状況を誘発しているのではないかと危惧しています。

本規則により影響を受けるのは誰か?

  • 雇用主をスポンサーとする外国人労働認定プログラム(PERM)を通じて永住権(グリーンカード)を申請する外国人労働者
  • オーストラリア国籍者のためのE-3、チリまたはシンガポール国籍の専門職のためのH-1B1、および外国籍者全般の専門職のためのH-1Bビザを含む、労働条件申請(Labor Condition Application: LCA)を必要とする非移民ビザの申請者

本規則により、外国人労働者のH-1B、H-1B1、およびE-3ビザ申請においてスポンサーとなる雇用主は、外国人労働者に対してより高い賃金(労働者1人あたり推定で年間約14,000ドルの賃金増)の支払いが義務づけられる可能性があります。また、このような賃金の引き上げは、同様の職位に就く米国人労働者にも影響を及ぼす可能性があります。

もっとも、改定された賃金基準の適用対象は、将来における申請のみです。DOLは、最終規則の施行日よりも前に発行・交付されたLCA認可、賃金基準に関する決定、およびPERM認可は、今回の改定による影響を受けることはないと示唆しています。

米国外での足止め -依然として続くH-1Bビザの遅延

フォーブスによると、H-1Bビザを保持する従業員およびその雇用主である米国企業は、在外米国領事館・大使館での審査で引き続き大幅な遅延に直面しており、雇用主・従業員ともに業務への支障と不確実性を懸念する状況にあります。政策の変更および審査の厳格化により、2026年に入って以降、H-1Bビザに絡む遅延が更に深刻化する中で、多くの従業員がビザ面接や追加審査を待つ間、長期間にわたり米国外で足止めを食らっています。

こうした遅延の主な要因は、セキュリティ審査や追加審査要件の拡大にあり、ビザ面接枠が確保しやすくなった後も、審査に要する期間は長引く傾向にあります。地域によってはビザ面接枠に空きが出てきているものの、システム全体は逼迫したままであり、ビザ発給に至る過程で、申請者が予測不可能な待ち期間や追加審査を強いられることも珍しくありません。

また、企業への影響も甚大で、重要な職務を担う従業員が予定通りに米国に戻ることができない場合は特に、雇用主がプロジェクトの遅延、人材不足、およびコストの上昇といった打撃を受けることになります。これは、専門性を有する外国人労働者に大きく依存している企業であれば、なおさらです。

雇用主および外国人労働者は、米国外への渡航やビザ申請手続きに際し、より慎重に計画を立て、上記のような遅延を想定するとともに、人材の配置やビザ戦略において不足の事態に備えた緊急時対応策を策定する必要があります。さらに、米国外に渡航する予定の外国人労働者においては、実際の渡航前にその旨を雇用主に知らせることが極めて重要といえます。

本稿のトピックに関する追加情報は、今後発行される「ビジネス移民法ニュース」および「移民法アラート」に掲載予定です。

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