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トランプ前大統領による特定ビザの発給停止を命じる大統領布告が失効

4.1.21
関連業務分野 移民法

概要


トランプ前大統領が昨年6月に発表したH-1B,H-2B,J-1およびL-1ビザ発給の一時停止措置(大統領布告10052号)が、2021年3月31日に失効しました。この布告は、新型コロナウイルスの米国経済への影響が拡大する中、米国労働者を(外国人から)守るという名目で、各国の米国領事館・大使館にこれらの非移民就労ビザの発給停止を命じていました。バイデン新政権が当該措置を延長するという発表はなされておらず、各国の米国領事館ではこれらビザの申請受付・発給を再開します。これにより、米国雇用主・就労者、および領事館ビザ担当者らに長期にわたり不安を与えてきた混乱の期間に終止符が打たれることとなりました。 

上記の一時停止令が出されて以来、特に米国在住の上記ビザ保有者は、滞在期限の失効が迫っても米国内で滞在延長を申請するほか手段がありませんでした。米国移民局に提出するこうした滞在延長申請においては、米国移民局側が申請書類を適切に審査しなかったために「追加資料の要求」(「RFE」)を通知したと見受けられるケースが多く、移民局によるそのような対応は通例化していたほどでした。つまり、滞在延長申請は非常に厄介な手続きとなっていたこれまでの状況下で、布告失効を機に米国外でビザ申請ができるようになるのは正に朗報といえます。

ただし、中国、イラン、英国、アイルランド、ブラジル、南アフリカ、およびシェンゲン協定が適用されるヨーロッパ諸地域からの入国制限は継続しており、これらの国からの渡航者がたとえ上記ビザの取得条件を備えているにしても、米国の「国家利益にもとづく例外」規定にもとづいて許可されなければ入国することはできません。

また、ビザ発給制限が失効したとはいえ、海外の米国領事館・大使館にビザ申請に出かける際には、その国のコロナウイルス感染防止対策に従って行動する必要があり、ビザを発給する領事館もその国が布いている規制下にあるということに留意する必要があります。各国の米国領事館は現在でも業務を制限しているところが多く、緊急の申請しか受け付けていないところもあるので注意が必要です。

今後ビザ申請のため多くの方が米国外へと出国することが予想されることから、ビザ更新や滞在延長申請の手続きは余裕をもって早目に準備を開始することをお勧めします。

© 2021 Masuda, Funai, Eifert & Mitchell, Ltd. All rights reserved. 本書は、特定の事実や状況に関する法務アドバイスまたは法的見解に代わるものではありません。本書に含まれる内容は、情報の提供を目的としたものです。かかる情報を利用なさる場合は、弁護士にご相談の上、アドバイスに従ってください。本書は、広告物とみなされることもあります。