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ニュース&イベント: クライアント・アドバイザリー

トラック専用駐車場の賃貸借契約に関する考慮事項

3.30.23
関連業務分野 不動産

自社の敷地内で駐車スペースが不足していたり、または余っていたりすることで頭を悩ませる事業主が少なくありません。

自社の駐車スペースが不足している場合は、通常、近所で駐車スペースに余裕のある物件を探し、自社のニーズに応じて、所有者と交渉して駐車スペースを賃借しようとします。逆に、自社で利用していない駐車スペースが余っている場合、その所有者は、かかる余剰スペースを賃貸することで収益を得ることができます。

双方の事業主の需要と供給が合えば、各自にとって有益となることでしょう。かかる取引についての賃貸借契約書は比較的簡単なものとなりますが、法的に重要な点として次のような事項に留意する必要があります。

  1. 賃貸駐車スペースの特定は、通常、物件の住所、駐車スペースの数、駐車スペースの位置を記載した敷地図を賃貸借契約に添付して行います。
  2. 賃料は、各駐車スペースごとに月額で表示され、駐車スペースの利用者は、契約期間中、毎月1日までに賃料を支払わなければなりません。
  3. 駐車スペースの賃貸借契約は、多くの場合、月単位で締結されますが、一定期間にわたって締結される場合もあります。
  4. 敷金(security deposit)の支払の要否、および(敷金の支払いを要する場合は)敷金の金額を記載します。
  5. 駐車スペースの利用時間(週の特定の曜日、指定時間、24時間利用可能かなど)および警備対策(有線監視カメラ、警備用フェンスの設置、警備員の配置など)に関する責任についても、該当する場合は、検討し、合意しておくべきです。
  6. 多くの地方自治体は、対象の物件で行われている主要な事業活動とは関連性のない商用車を同物件上に駐車することを厳しく取り締まっています。この点についても、事前に注意深く調査しておく必要があります。
  7. 駐車スペースの利用者(テナント)が、駐車場の所有者を追加被保険者とする賠償責任保険に加入していること、および填補責任限度額は、(損害賠償請求ベースではなく)事故発生日ベースの慣例的な金額設定であることが重要です。
  8.  賃貸借契約書で、駐車スペースの利用者(テナント)が行う活動(荷物積み下ろし、洗車や車両の修理など)の制限を明示することをお勧めします。
  9. 最後に、駐車スペースの利用者は、舗装や、他の車両または他者の財産に損害を及ぼした場合には責任を負わなければなりません。損害には、ジャッキスタンド、レベリング・ジャッキまたは、他のタイプのスチール・レッグサポートを直接地面に設置したことで生じ得る損傷が含まれます。

© 2024 Masuda, Funai, Eifert & Mitchell, Ltd. All rights reserved. 本書は、特定の事実や状況に関する法務アドバイスまたは法的見解に代わるものではありません。本書に含まれる内容は、情報の提供を目的としたものです。かかる情報を利用なさる場合は、弁護士にご相談の上、アドバイスに従ってください。本書は、広告物とみなされることもあります。