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2021 年ALTA/NSPS土地調査基準の改訂

6.10.21
関連業務分野 不動産

全国測量士協会(National Society of Professional Surveyors)(「NSPS」)は、アメリカ土地権原協会(American Land Title Association)(「ALTA」)の測量に適用されるALTA/NSPS基準を改訂しました(発効日は2021年2月23日)。これにより、最低基準詳細要件(Minimum Standard Detail Requirements)(「本基準」)および選択要件(Table A Optional Requirements)(「表A」)の両方が修正され、より明確化されました。

NSPSのウェブサイトによると、特に注目すべきは、1995年のGutierrez de Martinez v. Lamagno, 515 U.S. 417事件における米国最高裁判所が、連邦民事訴訟規則の一部の解釈を通じ、「shall(~するものとする)」という言葉が「may(~できる)」という言葉の同義語として頻繁に使用されているが、いずれも「must(~しなければならない)」という言葉を意味するものではないと判示したことです。NSPSとALTAの双方により構成される合同委員会は、「must」および「shall」という各言葉の使用について検討し、それぞれの状況において最も適切な言葉を使用するとともに、「must」を義務づけとして示しました。なお、本基準の全体で使われていた「property(物件)」という言葉は、「property to be surveyed(測量対象物件)」または「surveyed property(測量物件)」に置き換えられました。

本基準に多くの微修正が加えられた以外に、共同委員会は、測量物件上または同物件から10フィート以内にある電柱については、電柱自体またはその横や上の張り出し部分の所有権または不法侵害(encroachment)などの可能性に関する法的見解を示すことなく、電柱位置をプラット・マップ(図面)上に記すことを義務づける条項を加えました。また、ユティリティー設備の位置もプラット・マップ上に記されることになりました。その位置が不明の場合は、物件上にどのような設備が存在するかを注記する必要があります。測量士が権原証書で特定されるすべての地役権(easement)以外にも、記録済みの地役権見つけた場合、測量士は保険会社に通知し、プラット・マップ上でそのような地役権を示すか、またはその他の方法で説明するとともに、保険会社に通知した旨を注記しなければなりません。

表Aにおいては、わずかな数の修正が加えられただけですが、実質的な修正項目としては次の3点となります。まず1点目は、測量物件のゾーニング(地域規制)に関する第6(a)条項の一文目に、「(a)(もし)現行のゾーニング区分、セットバック要件、高さ・床面積の制限、測量物件に特定された駐車場の要件が・・・」が加えられました。これらの項目はプラット・マップに加えられることになっています。2点目は、第10(b)条項に含まれるすきまなく合わさった境界壁に関する箇所が削除されました。3点目は、第18条項の湿地に関する箇所が削除されたことです。

本トピックに関する更なる詳細については、www.nsps.us.comをご参照ください。

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